2016年9月26日月曜日

豊洲コンサートホール


豊洲の中央卸売市場が大きな社会問題になっている。
そもそも卸売市場は現代に順応した施設、システムなのだろうか?
卸売市場は大正時代につくられた卸売市場法がベースである。
流通システムや冷蔵保管技術が未熟で零細小売業者が主流の時代では食の質、量の確保、価格の適正化、食の安全などから全国から食材を集め公共事業として市場を運営していく手法が必要だった。
しかし宅配便などの流通システム、冷凍冷蔵技術の進化、インターネットの普及、情報技術の向上、小売業の大規模化などで卸売市場法は現代に適応しなくなり今では市場を通さないで流通する量がどんどん増えている。
産地直送(生産者、出荷者→小売業者)、インターネット通販(生産者、出荷者→消費者)などの流れである。
卸売市場経由率をみると水産物では約5割である。すでに半分は市場を通さず流通しているのだ
今後、流通、情報、食品管理システムなどが進化していくのは明らかなので今後経由率はさらに下がっていくことは容易に想像できる。(下図参照)
卸売市場経由率及び市場数、卸売業者数(農林水産省H28)
また卸売市場数、業者数は激減している。このような事を考えると現状の規模で今後も市場を継続していくのは不可能だと考える。卸売市場は規模を縮小して観光地としての機能を付加する形で継続していく方法をさぐるべきだ。そうであれば築地の改修で十分対応できる。
では作ってしまった豊洲はどうするか?
国立競技場をコンサートホールにする案が没になったのでこの際、豊洲をコンサートホールにしたらどうだろう 。