2012年7月11日水曜日

ピーク節電

勘違いした節電が行われている
それは24時間節電しなければいけないと思い込んでいることである。
節電は総量ではなくピークで行う方が効果的である。24時間常に10%節電をするより電力に余裕がある時間は節電せず余裕のない時間に18%ほど節電する方が賢いのである。
暑い夏の夜にクーラーをつけずに我慢して熟睡できず疲労が溜まった状態で昼間熱中症になっては意味がない 夜はクーラーを利用して熟睡し、熱中症に負けない体力をつけるのが正解である 夜間電力を賢く利用することが重要である。
あまり知られていないが東京電力の契約プランにナイト10というプランがある。これは朝8時から夜10時までの電気料金が通常の1.5倍であるが夜10時から翌朝8時までの料金が半額以下になるプランでうまく利用すれば電気料金は安くなる。

グラフは今年6月の電気消費であるが、3200kwを境にこのプランの時間帯により分けることができる。
冷蔵庫のように24時間使用する場合は高くなってしまうが両方の時間が等しい時は同額、深夜が多い方が当然安くなる。このプランだと夜10時までは極力節電して10時以降は遠慮なく電気を使う、朝型の人であれば早朝から8時がパワータイムとなり洗濯、乾燥、アイロンがけ掃除、電子レンジ、空気清浄機、除湿機など総動員する事になる。
一日のサイクルの中にハレとケが存在する事が長く続ける秘訣であり、24時間常に節電では無理があると思う。
今回のような電力不足にはこの時間別料金システムを多いに活用する事でかなり改善むされると思う。10時から12時、1時から4時までの料金を3倍にするとか休日の電気料金を割引などにすればよい。現状のピーク時の電気使用量が3800kwであるが電気使用時間帯を変えるピーク節電で3200kwにできれば電気使用量の総量は変えずに発電量を16%削減できる。
問題なのは現状の電気メーターでは対応できないことである。ナイト10プランでも申し込んでから電気メーターの交換をするが、このメーターではカウンターが深夜と昼間用の2種類あり検針員が毎回この数字を読み取りにくる。この時間帯が細分化すればそれだけカウンターが必要で、読み取り作業も煩雑になり読み取りミスも多くなる懸念がある。
細分化した料金システムを導入するにはやはりスマートメーターの導入が必要になり多少時間が必要になると思う。その場合は単なる細分化ではなく電気の使用状況により単価が逐次変動するシステムも考えられる。家庭内のモニターにその時の単価が表示されるようすればピーク時の使用はかなり抑制されるであろう。(これはダイナミック・プライシングといわれ、実証実験の段階だそうだ)
さらに蓄電技術が発展し低コストで高容量のバッテリーが各家庭に導入されればエネルギー問題はほぼ解消されると思う



ナイト10の明細書
187kwh使用の時、基本料金と使用料で4417
通常の契約の時は
一段料金120*17.87=2144
二段料金67*22.86=1532
基本料 1092(40A)
合計4768円となり
この場合は350(7.8%)ほど安くなっている