モネの「サン・ラザール駅」(1877年) |
脱化石燃料と言うことが叫ばれている
政府は温室効果ガスの排出量を2050年に実質ゼロにすると宣言し
東京都も2030年までに都内で販売される新車を脱ガソリン車とする方針を明言した。
ガソリン車とはどういう定義かと言うとガソリンエンジンのみで走る車と言うことらしい
ハイブリッド車はガソリン車ではなく電動車と言う部類に入るようだ。
しかしハイブリット車と言うのはモーターとエンジンを使って走行するが燃料は100%ガソリンである
モーターを走行のみに使いガソリンは発電するためのエンジンに使うと言うシステムもあるがどちらにしても燃料はガソリンである。ガソリン燃料車といえる。
一方ガソリンエンジンを持たない電気自動車は明らかに燃料は電気である。
電動車(ガソリン燃料車)と電気自動車を脱ガソリン車として同様に捉えるのは少し疑問を感じる。
ハイブリッド車はモーターが得意な走行状況とガソリンが得意な状況をうまく組み合わせて好燃費を作り出すという非常に緻密なシステムだ。日本はハイブリッド車が得意でその技術力はあるが世界はハイブリットより電気自動車にシフトしていくようだ。
また電気自動車も充電する電気を石炭火力エネルギーで作り出している限り脱化石と言うには無理がある。
やはり脱化石社会を目指すのであれば発電は再生可能エネルギーにより大部分を賄いかつガソリン燃料車から電気自動車にシフトしていかなければならないだろう。
モネの「サン・ラザール駅」(1877年)の絵には蒸気機関車から吐き出される煙が未来のエネルギーを表現するかのように力強く希望を持って描かれているように見える。
モネは化石燃料が作り出す力強い社会を期待していたのだろうか?
この絵には駅舎の中に数人の人物が描かれているが、その人物は暗く私には未来に不安を抱く人物のようにも見えるのである。